Dat Scan (ダットスキャン)検査による認知症診断

認知症の新しい検査 DatScan(ダットスキャン)を使った認知症検査

長い間、認知症の核医学検査には脳血流シンチグラフィーと心筋交感神経シンチグラフィーが行われてきました。

 

最近それに加えて新しい検査が登場しました。

 

Dat Scanを使ったドーパミントランスポーターイメージングです。

 

Dat Scan(ダットスキャン)とは?

 

Dat Scanによるドーパミントランスポーターイメージングは病院で行われる
核医学検査のひとつです。

 

Dat Scanは、日本メジフィジックスが販売するイオフルパン(123I)を主成分にした放射性医薬品です。

 

黒質と呼ばれる部分にある線条体ドーパミントランスポーターに集まる成分でできています。

 

2013年9月に認可されました。核医学検査領域で、新しい薬が認可されるのは久々の出来事です。

 

日本では2014年1月27日から販売が開始され、検査ができるようになりました。

 

検査の対象と目的

 

I123というヨードの放射性同位体を使ったお薬です。パーキンソン症候群
レビー小体型認知症の患者さんに対して使うことができます。

 

脳の中の線条体にあるドーパミントランスポーターの働きを見るのが目的です。

 

ドーパミントランスポーターについて

 

脳の神経の仕組み

 

脳の神経は千数百億存在するといわれています。神経は、細胞体と軸索と樹状突起が1つのセットとなってニューロンという塊を作っています。

 

ニューロンは密集していますが、直接つながってはいません。ほんのわずかだけ離れています。

 

Brain spect

 

脳から出た情報は電気信号となって神経を伝わりますが端まで来ると伝令役の成分が飛び出して次の神経に伝えます。その役目をするのが神経伝達物質です。
※神経伝達物質にはノルエピネフィリンやセロトニンなどがあります。

 

神経伝達物質の1つであるドーパミンは脳の中の線条体という部分に多く存在しています。

 

Brain spect

 

ドーパミンは伝令役をつとめたあと、ドーパミントランスポーター(DAT)に取り込まれて再利用されます

 

Brain spect

 

ドーパミントランスポーターの働きが弱くなると、再利用できないためドーパミンが不足していきます。

 

 

脳の中でのドーパミンの役割

 

誰でも、何かをしようとするとき必ず何か理由があって行動をします。例えば物にぶつからないようによけたり、水を飲むために腕を伸ばすといった様に、全ての行動には必ず理由があります。

 

ドーパミンは、何か理由があって行動しようとするとき、つまり何かをするときのきっかけとして放出されることが分かっています。

 

このきっかけは手順を覚えてまわりの環境に慣れようとする行動学習の動機づけにも必要となります。

ドーパミンが不足すると

 

普段意識することはありませんが、頭の中では、例えば歩き出そうとするときに、右脚を出して、左右のバランスが崩れないように体の重心を調整して、右脚をついて、重心を移動して・・・などなど無意識のうちに、行動の順番を組み立ててから行動しています。そして次から無意識にできるように学習(行動学習)しています。

 

ドーパミンが不足するとこのような一連の動作ができなくなります。また学習の動機づけが弱くなるため、同じ行動を繰り返したり、学習して習慣化することができなくなります。

 

そのため次第に動くことができなくなり、物覚えも悪くなります。動作もゆっくりになり、集中力や注意力が低下した結果、認知症症状を出すようになります。

 

ドーパミントランスポータイメージングの役割

 

認知症にはドーパミントランスポーターの働きが悪くなるものと、ならないものがあります。よって、この検査をすることで、どのタイプの認知症なのか判断する手助けになります

 

〇ドーパミントランスポーターの働きが低下する

 

・パーキンソン症候群又はレビ−小体型認知症

 

〇ドーパミントランスポーターの働きは正常

 

・アルツハイマー病など

 

症状などから、ある程度認知症のタイプが絞れれば、Datscanの検査でさらに絞り込みができる可能性があります。例えばパーキンソン症候群又はレビ−小体型認知症なのか、それ以外なのかを知ることができます。

 

特にレビー小体型認知症は、アルツハイマー病と見分けがつかないことが非常に多く、誤ってアルツハイマー病と診断されている例が3割近くあるといわれています。

 

今までは典型的なものでないとなかなか診断がつきませんでしたが、Dat Scanの登場でより正しく診断が行えると期待されています。

 

 

Dat Scan検査の流れ

 

Dat Scanは静脈注射によって体内に投与されます。

 

その後薬が集まるまで約3〜4時間経ってから撮影を行います。

 

Brain spect

 

撮影は脳血流シンチグラフィ−と同じようにガンマカメラを使って行われます。※この写真よりも機械が頭に近付いて、ゆっくり回ります。

 

撮影にかかる時間は、約30分間です。

 

画像の作成と評価

 

撮影が終わると、専用の装置、画像が作られ、解析が行われます。

 

見た目の評価

 

Brain Ax

 

頭を頭頂部から輪切りにするような方向で画像を作るとこのようになります。

 

Brain

 

尾状核被殻が線条体を形成しています。実際は離れていますが、分解能の問題から画像上はつながって見えます。

 

Brain

 

正常であれば、左右同じようなカンマ状(三日月の形)に見えます。

 

ドーパミントランスポーターへの集りが少ない場合は、カンマ状ではなく、点に近いドット状(dot状)に見えます。

 

また、パーキンソン病の病側と一致して左右差がでることもあります。

 

しかし、処理の仕方や画像の色のつけ方によって見え方が変わるため、
主観的な評価になりやすく、正しく評価ができないこともあります。

 

数値による評価(SBR解析)

 

SBR

 

作成した画像を使って線条体領域(楕円)と参照領域(四角)の放射能量を測定します。そして。計算によってSBR(Specific Binding Ratio)を算出します。。

 

線条体への薬の集まり具合を数値として客観的に評価することがきます。

 

決められた方法で撮影が行われていれば、その数値で正常か異常かの線引きをすることができます。

 

DatScan検査とMIBG心臓交感神経シンチグラフィーとの違い

 

どちらも、交感神経機能の評価を行うことで、認知症の診断に役立つ

 

MIBG心筋交感神経シンチグラフィーは、心筋に豊富にある交感神経の働きを見ることで間接的に、脳の交感神経機能を見ている

 

datScanは脳の中のドーパミントランスポーターの働きを直接的に見ている。

 

MIBG心筋交感神経シンチグラフィーは心筋に血管障害があると交感神経の機能を正確に評価できないが、datscanは評価できる。

 

MIBG心筋交感神経シンチグラフィーは撮影が2回必要だが、datscan検査は撮影は1回だけである。

 

どちらの検査も放射能量を測定することで客観的な評価ができる。MIBG心筋交感神経シンチグラフィーの方が歴史が古いため信頼性が高い。

 

datscan検査はまだ、日本で始まったばかりの検査です。これから普及していけば、もっともっと正確な認知症診断ができるようになっていくと思われます。

 

 

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脳の中で情報伝達や細胞の活性化に関わっているのがプラズマローゲンです。プラズマローゲンは、加齢によって失われやすく、少なくなりすぎると認知症の引き金となります。 実際アルツハイマー病では脳の中のプラズマローゲンが著しく少ないという研究結果もでています。 プラズマローゲンEXは、不足してしまったプラズマローゲンを効率よくとることのできるサプリメントです。 kousiki